「哲学」と聞いたとき、ちょっと難しそうだなと感じたことはありませんか?
本の中だけの話だとか、学校の授業でしか関係ないと思っている人も多いかもしれません。
でも、実はわたしたちが毎日当たり前のように考えていることの中にも、哲学の問いはたくさんあるんです。
たとえば、「わたしってだれ?」「どうして生きてるの?」というふとした疑問も、哲学の大切なテーマのひとつです。
今回の記事では、そんな「抽象的な哲学的問題」について、できるだけわかりやすく説明していきます。
むずかしく考えすぎずに、わたしたちの生活の中にある「ふしぎ」を一緒に探してみましょう。
難しいけどおもしろい? 抽象的な問題の魅力とは
抽象的な哲学的問題というのは、目に見えるものではなく、心の中で考えるような内容をあつかいます。
たとえば「時間とはなにか?」「自由ってなんだろう?」といったテーマがその例です。
これらの問いは、特定の国や文化に限らず、いつの時代にも人々が考え続けてきました。
2000年以上前の古代ギリシャの人たちも、同じような疑問を抱いていたんですよ。
時代が変わっても、こうしたテーマはずっと色あせることがありません。
また、「自由」や「幸せ」といった言葉は、わたしたちが毎日使っているものですが、その中身を深く考えることはなかなかありませんよね。
抽象的な問いは、こういった「言葉の本当の意味」をあらためて考えさせてくれるのです。
最初はちょっととっつきにくいかもしれませんが、考えれば考えるほど「おもしろい!」と感じるようになるかもしれません。
日常の中で見つける「哲学的なふしぎ」たち
わたしたちの生活の中には、たくさんの哲学的な問いがひそんでいます。
ここでは、日々の出来事とつながるような哲学のテーマをいくつか紹介していきます。
哲学のテーマ | 日常のシーン | 問いの内容 |
---|---|---|
自分とはなにか? | 鏡の前で自分を見たとき、SNSでの自分の姿を見たときなど | 本当の自分とはどの姿のことなのだろう? |
知っているとは? | 「地球は丸い」と思っているけど、見たことはない | 他人から聞いただけでも、それは「知っている」と言えるのか? |
正しさってなんだろう? | 電車で席を譲るべきかどうか迷った経験 | 「正しい行動」とはだれが決めるもの? |
自由な選択とは? | ごはんを選ぶとき、ほんとうに自分の意志で決めているの? | すべての行動に自由意志はあるのか? |
心と体の関係 | 緊張するとお腹が痛くなったり、運動すると気分がよくなったりする | 心と体は別々なの?それともつながっているの? |
このように、何気ない日常の中にも、深くて考えがいのある疑問がたくさんあることがわかります。
哲学的な思考が育ててくれる力
哲学について考えることには、いろいろなよい影響があります。
まず、わたしたちは「当たり前」と思っていたことを見直すことができるようになります。
その結果、物ごとをいろんな角度から見られる「考える力」が育っていきます。
また、ただ知識を覚えるだけではなく、その奥にある「本質」に目を向けることができるようになるんです。
「なぜそうなるのか?」「それは本当に正しいのか?」と問い直す力は、学校でも仕事でもとても大切な力になります。
さらに、「これは良いこと?悪いこと?」という判断をするときに、周りに流されず、自分の考えを持つ力も育っていきます。
「哲学すること」は、だれにでもできる小さな習慣
難しい言葉を知らなくても、特別な知識がなくても、哲学的に考えることはだれにでもできます。
「なぜ?」「どうして?」と、ふと立ち止まって考えるだけでいいんです。
そうした習慣を少しずつ持つことで、世界の見え方が少しずつ変わってきます。
そして、それはきっと、あなたの日常をもっと豊かに、意味のあるものにしてくれるでしょう。
「わたしってなんだろう?」「どうしてこう思ったんだろう?」と問いかけてみることから、すべては始まります。
むずかしいと感じる人は、子ども向けの哲学書や、読みやすい入門書から読んでみるとよいかもしれません。
身近な例とセットで書かれている本も多く、自分の生活とつなげて考えることができます。
まとめ:きょうから、ちょっとした“哲学者”になろう
いかがでしたか?
哲学というと、遠い世界の話のように感じていたかもしれませんが、実はとても身近でおもしろいテーマがたくさんあるんです。
日常の中で出会う小さな疑問やモヤモヤは、もしかすると「大きな問い」への入口かもしれません。
考えることに正解はありません。
自分なりの答えを探していくことが、なにより大切なんです。
みなさんも、ぜひ今日から「ちょっとした哲学者」として、身の回りのふしぎを見つけてみてください。
きっと、毎日がもっと楽しく、そして奥深いものになるはずです。